経口補水液について

経口補水液とは?

『経口補水液』とは何か、スポーツドリンクと経口補水液の違いは何か、についてお話します。

①経口補水液とは、腸内で水分や塩分が早く効率よく吸収されるように糖分と電解質の濃度が調整されている飲料のことです。下痢や嘔吐、軽い脱水状態の時の水分補給に有効で「飲む点滴」とも言われます。

②スポーツドリンクと経口補水液の大きな違いは同じ液量に含まれるエネルギー量です。スポーツドリンクには経口補水液の2倍から3倍のエネルギー量があります。スポーツドリンクを日常の水分補給として用いる場合は、糖分(表示されるエネルギー量の元です)の取り過ぎに注意が必要です。

日常生活では麦茶やお茶、よく汗をかく時には経口補水液、スポーツと同等の活同時にはスポーツドリンクでの水分補給という使い分けをされてはいかがでしょう。

正しい飲み方は?

暑い夏に心配なのが『脱水症』。脱水症状の改善にテレビやCMでもお薦めされているのが経口補水液ですが、正しい飲み方ご存知ですか?

経口補水液は、下痢や嘔吐、発熱、大量の発汗などに伴う脱水時に失われた水分や電解質を速やかに吸収できるよう組成が調整されていますので、薄めたり、何かに混ぜたりせず、一口二口ずつ、こまめに摂取しましょう。

また、ナトリウム(塩分)やカリウムが比較的多く含まれていますので、高血圧や腎臓病など摂取制限のある方は主治医へご確認ください。(500mLに約梅干し1個分の塩分と、バナナ1本分のカリウムが含まれています)

上手に水分補給をして、今年の夏も元気に過ごしましょう。

「あさがお」平成28年7・9月から

※記事を書いた薬剤師さんは「くすりのエスエス堂」に勤務されています。

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