日本のスーパーコンピューター「富岳」世界一に

ご覧いただきありがとうございます♪新聞屋の小出です。今回は熊日6/23付け朝刊から「スパコン富岳(ふがく)世界一」についてまとめました。

◎世界のスーパーコンピューターの性能を比べる専門家のプロジェクト「TOP500」は22日、最新の計算速度ランキングを発表し、理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)の新型機「富岳」が世界一に輝いた。

計算速度は毎秒41京5530兆回で前回王者の米国スパコンを大きく引きはなした。

日本勢の1位は昨年に運用を終えた理研の「京」が2011年に達成して以来9年ぶり。理研によると、富岳はその他の部門でも1位となり世界初の4冠達成となった。

スーパーコンピューターって何?

一般のコンピューターでは解くことが難しい大規模で高度な計算を高速でこなす計算機。

主に研究機関や企業で使われている。何万もの中央演算処理装置(CPU)をつなげて高速計算を実現。

日々の天気予報や創薬など幅広い分野で活用されている。国の技術水準のけん引役にもなっており、世界各国が性能を競っている。

計算速度以外も3部門で世界一

その他3部門は、産業利用でよく用いる計算手法の性能、人口知能(AI)の分野で使う計算の性能、ビックデータ解析の指標となる解析性能。

スパコンは科学研究や産業、軍事技術の開発で用いるシュミレーション(模擬実験)の重要基盤。

理研計算科学研究センターの松岡聡センター長は『主要なスパコンの諸元(性能)で突出して世界最高性能であると示せた。新型コロナウイルスに代表される多くの困難な社会問題を解決していくだろう』と談話を公表した。

昨年11月の前回ランキングで1位だった、米オークリッジ国立研究所の「サミット」(毎秒14京8600兆回)の約2.8倍の高性能と認められ、サミットを2位に退けた。3位は米国、4位と5位は中国のスパコンが入った。

【性能世界一】米中の隙間縫う

世界各国の科学技術力の指標ともされるスーパーコンピューターの開発は1980年代、日本が引っぱっていたが、近年は先行する米国の後を中国が追う構図が定着している。

日本の「富岳」は今回、性能世界一をめぐってしのぎを削る米中勢に割って入り、国際競争の場に存在感を示した。

心臓部の中央演算処理装置(CPU)の消費電力を抑えながら、15万個をつなげて動作させる設計で高速化に成功した。

富岳は計算速度の世界一を目的に開発されたものではなかったが、米国の次世代スパコンの開発が遅れる中、隙間を塗って1位を獲得した。

それよりむしろ、産業や人工知能(AI)、ビックデータ解析などの分野への応用可能性を問う、別の指標でトップに踊り出たことを評価する声もある。

スパコンの歴史に詳しい、小柳義男東京大学名誉教授(計算物理学)は計算速度のランキングを自動車レースにたとえ「直線コースを全力でぶっとばす競争だ」と話す。

使い勝手も高評価

使い勝手を重視した富岳は、創薬や地震や津波など災害の予測、自動車設計など幅広い分野で活躍が期待されている。

厳しい開発競争は今後も続く

スパコン開発をめぐる競争は厳しい状況が続く。

理化学研究所が富岳の前に開発した「京」。2011年に計算速度の世界ランキングで2度1位に輝いたものの、12年には米国に抜かれた。その後は米国と中国のスパコンが交互に首位を取り合うのを眺めるしかなかった。

ネックとなるのは巨額の開発費。京も富岳も1千億円超を要しており、計算速度ランキングに頻繁に顔を出させないのが実情だ。

小柳さんは「米国は国を挙げて、複数のプロジェクトを動かしている」と指摘。中国も国の威信をかけ、技術的にも米国と互角の戦いを繰り広げている。

数年に1台しか開発できない日本との違いは鮮明だ。09年の事業仕分けで蓮舫参院議員が「2位ではだめなのか」と問うたのは象徴的だった。

日本では80年代に開発競争をリードした民間企業が今でも開発に加わる。理研計算科学研究センターの佐藤三久副センター長は「富士通やNECなどのメーカーが技術を蓄積させているのは大きい」と話す。

常に1位を取り続けるのが難しくても、開発を継続させることが重要だと指摘した。

まとめ

日本のスーパーコンピューターが世界一になりましたね。

CPUは、人間でいう「脳」にあたり、世界で1番頭が良いコンピューターが日本で製造されたことになります。ここ10年は中国やアメリカに遅れをとっていただけに、今後の活用に期待したいです。

ビックデータや人工知能(AI)応用可能性もあるので、こういった分野で目立った実績をあげられていない日本にとって、世界にアピールするチャンス到来といった感じでしょうか?

4月にはじまった富岳を活用した新型コロナウイルス感染症対策では、高度な計算により、約2千種の既存薬から治療薬を選ぶ研究も進んでいます。

ただ中国やアメリカも「もっとすごいのを作っやる」と国を挙げて製造しています。

特に中国は知的財産(アイデア)の特許がここ10年で日本とアメリカを逆転し、急速に国際競争力がついてきました。

世界が見える=世界の知的財産権 出願、中国筆頭に急増 経済紛争の火種にも

革新的な発明や斬新なデザインといった「知的財産」の重要性が世界で飛躍的に高まっている。権利の保護を求める出願の件数は右肩上がり。特に中国の伸びが著しく、優位性が鮮明になってきた。

重要な知的財産は独占すれば多大な利益につながるが、「アイデア」という目に見えない財産の管理は難しく、不正が起きやすいとの問題がつきまとう。近年はトランプ米大統領が、米企業の知的財産を中国が盗んでいると主張、中国製品に制裁関税を課すなど、経済紛争の火種にもなっている。

世界知的所有権機関(WIPO)の集計によると、発明を保護する「特許権」の2017年の出願件数は世界全体で317万件だった。受け付け国・地域別では、4割強となる138万件を中国が占めた。中国はここ10年で日米の出願件数を逆転。その差は開く一方だ。

2019.03.17 熊日朝刊

こういった国際競争を勝ち抜くために日本はさらなる工夫やお金も必要となってきますね。

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