
今回は骨粗鬆症(骨がもろくなり骨折しやすくなる病気)についてです。
骨粗鬆症は高齢になってから発症することが多い病気で、高齢化の進む日本では患者数が増加傾向にあります。総人口の10%の約1300万人が骨粗鬆症ともいわれます。
また、性別では圧倒的に女性が多く、50歳代から急速に増えはじめて、発症頻度は男性の約3倍とされています。
骨粗鬆症予防には骨の材料となるカルシウムを多く摂取することだけでなく、適度な運動習慣も不可欠です。
運動をすることで骨に適度な負荷(圧力)がかかると、骨をつくる細胞が活性化して、カルシウムが骨に沈着しやすくなります。反対に運動不足の状態が続くと、骨からカルシウムが溶け出しやすくなり、骨は弱くなってしまいます。
骨粗鬆症を予防および治療するためにはウォーキングや筋力トレーニングなどが効果的です。しかし、突然激しい運動をするのはかえって危険ですので、まずは毎日30分程度の散歩やそれに相当する家事などを続けると良いでしょう。
骨粗鬆症にならないようバランスの良い食事と適度な運動を継続的に行ってみて下さい。
「あさがお」平成28年10月号から
※記事を書いた薬剤師さんは「くすりのエスエス堂」に勤務されています。