データで見る新聞広告費

 新聞社の経営は年々悪化し、中でも新聞広告費の減少が著しい。新聞社自体は、販売収入と広告収入の2つが主な収入源となっっており、広告費の減少は経営に直結する。このページでは新聞広告費に関するデータをまとめました。よろければご覧になって下さい。

新聞発行部数の推移 05~19年

15年で3割減、近年は勢い増す

 まずは、新聞自体の発行部数を見てみましょう。05年と19年を比較すると、05年を100%とした場合、部数が72%と大幅なマイナスとなっています。特に2018、2019年は前年比でー5%以上となっており、17年以前の平均減少率1.8%と比べてもここ数年はさらに部数の減少が激しくなっています。

年度発行部数前年比%
2005年52,568,032
2006年52,310,47899.51%
2007年52,028,67199.46%
2008年51,491,40998.97%
2009年50,352,83197.79%
2010年49,321,84097.95%
2011年48,345,30498.02%
2012年47,777,91398.83%
2013年46,999,46898.37%
2014年45,362,67296.52%
2015年44,246,68897.54%
2016年43,276,14797.81%
2017年42,128,18997.35%
2018年39,901,57694.71%
2019年37,811,24894.76%
05年比71.93%
引用:日本新聞協会

広告費(総広告、新聞、インターネット)の推移 05~19年

総広告費は横ばい、新聞広告費は減少傾向が続く

年度図1:総広告費図2:新聞広告費図3:インターネット広告費図4:総広告費に対する新聞広告費の割合
2005年6823510,377377715.2%
2006年693999,986482614.4%
2007年701919,462600313.5%
2008年669268,276698312.4%
2009年592226,739706911.4%
2010年584276,396774710.9%
2011年570965,990806210.5%
2012年589136,242868010.6%
2013年597626,170938110.3%
2014年615226,057105199.8%
2015年617105,679115949.2%
2016年628805,431131008.6%
2017年639075,147150948.1%
2018年653004,784175897.3%
2019年698314,547210486.5%
05年比102.3%43.8%557.3%
引用:日本新聞協会/電通

10年は回復せずか

 図1の総広告費全体は19年は05年と比べ横ばいとなっています。一度09年(リーマンショック)に落ち込みましたが、再び上昇軌道に乗っています。しかし、08年の水準まで戻るまで約10年要しているとも読み取れます。

 20年はコロナの影響で経済が落ち込み広告費が大きく減少すると思いますが、リーマンショックでさえ10年かかった事を考えると、19年の水準まで戻るにはしばらく時間がかかるのではないでしょうか。

新聞広告費は15年間で半減

 図2の新聞広告費19年は05年比で44%と半分以下となっています。リーマンショック(09年)、東日本大震災(11年)の時には大きく減少していますが、その後は回復するどころか毎年5%以上も減少しています。新聞発行部数が減少したことによって、企業側が広告を出さなくなったと言えます。

 図4の総広告費に占める新聞広告費の割合も同様で05年は15%でしたが19年は6.5%と半分以下となっています。

インターネット広告は15年で5.5倍

 図3のインターネット広告の推移を見ると、年々右肩上がりで上昇しています。09年には新聞広告費を上回り、19年にはその差が1兆5千億円にも広がっています。05年と比較しても約5.5倍となり、スマホの普及により企業側の広告媒体が変化していることが読み取れます。

まとめ

 新聞発行部数、広告費ともに15年で大きく減少しています。特に広告費は15年で半減と新聞社の経営が一段と厳しくなっています。以前のブログにも書きましたが、新聞社は広告依存のビジネスモデルからの脱却を図るべきだと思います。具体的には新聞代の大幅な値上げをするべきではないでしょうか。このままだとジリ貧になるのは目に見えています。

 最近は電子版を出す新聞社も多く、紙→デジタルへの移行も進んでいます。しかし、米国では大手と地方の新聞社で明暗が分かれています。電子版に成功している大手新聞社は、有料会員を大きく伸ばしています。利益を編集部門に充て紙面の充実を図っています。一方、地方紙は無料のニュースとの差別化が難しくなっており、経営は大変厳しくなっています。

 今後の新聞業界は前途多難と言えますが、創意工夫を凝らして新しいチャレンジをする新聞社が増えてほしいものです。