どうなる東京オリンピック?

お世話になっております。熊日の小出です。今回は8月の東京オリンピック開催に向けて、聖火リレーがスタートするなど着実に「復興五輪」に向けて動きが出ています。しかし、コロナ禍による不安から「本当に開催するべきなのか」という疑問の声もあります。記事では「日本にとって東京オリンピックはどう影響するのか」について調べてみましたので、よろしければご覧ください。

1.オリンピック開催について

 まず、公益財団法人「新聞通信調査会」の海外5カ国世論調査によると、新型コロナウイルスが収束しない中での東京五輪・パラリンピックの開催について、「中止すべきだ」と「さらに延期すべきだ」を合わせた回答が、すべての国で7割を超ました。日本でも約7割が「中止」もしくは「延期」という回答となっています。

テレビなんかでは「感染予防をしっかりして、できる範囲で開催したほうがいいい」という意見が見受けられますが、実際には開催すべきだという意見は少数派だと言えます。開催直前まで数字がこのままだとすると、「世界の反対を押し切って開催する東京五輪」となります。

2.経済効果について

次にオリンピックの経済効果についてですが、左の図はIMF(国際通貨基金)がまとめた、五輪前後の開催国をGDP(国内総生産)成長率で表したグラフです。これを見ると、96年のアトランタ大会では開催年より開催翌年が上回っていますが、それ以外の国では五輪開催の前年がピークとなっています。

これは、なぜかというとオリンピック開催が決まると「五輪で注目が集まるから観光客が増えるぞ」という事でホテル建設やインフラ整備が進み、開催年にかけて経済が活性化されるからです。

海外客見送りで経済損失2000億円!

3月20日に東京五輪・パラリンピックで海外からの一般客受入れを断念することが決まりました。これによる経済損失は約2000億円という試算が出ています。これにより、「海外からの観光客」というメリットがなくなります。

過去の開催例から見ると、「設備、インフラ投資の需要はすでに終わっている」点と「海外観光客の需要が全く期待できない」という2点から考えると東京五輪開催による経済的なメリットはほとんどないと言えます! 

3.まとめ

ここからは、私個人の意見として述べたいと思います。まず、個人的には東京五輪は「開催しないほうがいい」と思います。なぜかというと、表面での世論調査の結果を見ると日本を含め海外でも「中止すべきだ」という意見が過半数を占めています。

このような状況で一体どうやって、海外の国を納得させて開催するでしょうか?

 特に、中国・韓国・タイは9割以上が開催に後ろ向きです。この3カ国は日本の貿易規模で上位に入る為「大事な取引先」の意見を無視することとなります。

また、コロナウイルスの変異株に対する不安もあります。「選手村でコロナ感染し、死者が出た」「変異株のクラスターが起きた」が起きた場合、東京や日本全体のイメージダウンにもつながります。そもそも、現在の医療体制が十分でないのに、オリンピックだけ十分に確保できるかは疑問です。

あまり考えたくはないですが、開催途中でこのような状況になったら、「日本は無理やり五輪を開催したがコロナ感染者を増やしただけだ」という負のイメージもつき、 長期に渡りインバウンド需要の低下にもつながる可能性があります。

また、東京都の財政面での不安もあります。東京都の税収はコロナの影響もあり昨年比でマイナス4000億円となっています。今後、チケットの返金や大会運営費の延期による追加負担も考えると大きな痛手となります。

海外からの観光客も期待できない現状を踏まえると、経済効果は全く期待できません。さらに東京都は地方交付税の補填もできない為「五輪で税金たくさん使ったから増税しよう」なんて馬鹿げた事も今後は考えられます。

先日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子新会長(56)が「国民に信頼され、安心と安全の東京大会が開催できるように全力を尽くす」と言っていましたが、

現状日本にとっては「不安と危険」なオリンピック開催に向けて進んでいるように感じます。  開催まであと5カ月となりますが、「復興五輪」「コロナに打ち勝った証」といった言葉だけではなく、「開催する根拠」を明確に示してほしいと思います。